豊福亮「里見プラントミュージアム」
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 日本各地で開催される地域型の芸術祭では、里山や海といった豊かな自然をテーマに取り込んだ表現が多い。いま千葉県の内房総5市の広いエリアで開かれている「百年後芸術祭―内房総アートフェス―」はしかし、工業などの「産業」の存在が目立っている。

 薄暗い空間のなか、怪しい光に浮かび上がる銀色のコンビナートの夜景。

 市原市の旧里見小学校の体育館に登場したのは、「萌(も)え」の対象にもなる工場の夜景を作品化した豊福亮さんの「里見プラントミュージアム」だ。

 1960年代から湾岸部に形成された工業地帯がモチーフで、小湊鉄道やAGCといった地元に拠点のある企業が協力。豊福さんは「いらなくなった部品やパーツをもらって掛け合わせて作った」と話す。

 百年後芸術祭は、千葉県誕生150周年記念事業の一つで、百年後の未来を創る共創の場と位置づける。市原、木更津、君津、袖ケ浦、富津の5市が連携する「アートフェス」はその中核の催しで、17カ国・地域の77組の作家が参加している。2014年以来、市原市で開かれてきた芸術祭「いちはらアート×ミックス」を軸に、「いちはら」で総合ディレクターを務める北川フラムさんが今回も、大部分の作家選定などを担っている。

 東京から電車で1時間程度の…

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