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大学移転の基本合意書を締結した中京学院の安達幸成理事長(左)と多治見市の高木貴行市長=岐阜県多治見市役所
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 岐阜県中津川市と瑞浪市にキャンパスがある中京学院大学が21日、多治見市に移転する基本合意書を市と締結した。少子化が進み、地方大学の経営環境が厳しさを増す中で、「ここで変わらなければ先が無い」と覚悟を決めての移転だという。

 「これからずっと続く大学であり続けなければならない」

 多治見市役所で開かれた合意書の締結式で、学校法人「中京学院」の安達幸成理事長は移転への思いを語った。

閉校予定の中学校をリノベ

 中京学院大は二つのキャンパスに経営学部、看護学部、短期大学部があり、学生数は3学部で計700人弱。部活動も盛んで、中でも野球部は強豪として知られ、プロ野球・巨人の吉川尚輝選手や広島の菊池涼介選手が輩出している。

 移転先となるのは愛知県に隣接する多治見市笠原町で、最も遠い中津川キャンパスから約45キロ離れている。閉校となる予定の笠原中学校をリノベーションして使い、2年後の2027年4月の開学を目指している。

移転費「最大20億円」メリットは?

 移転の背景にあるのは、経営への危機感だ。

 少子化が進み、定員充足率は…

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