東京の下町・山谷(さんや)の夜。
「おっちゃん、このシャツいる?」「俺、太いから入らねえよ」
「コロナは大丈夫?」「こんな生活してるから体強いんだよ」
長澤忠義さん(44)は2週間に1回、路上やドヤで暮らす生活困窮者に衣服やおにぎりを配り歩く。
20年続ける夜回り、実は「手弁当」
幼い頃からカトリック教会に通う。神父が始めた「夜回り」に初めて参加したのは中3の頃。「どんな人にも優しい心がある。相手の目の中にそれを探しなさい」と言われた。「目を見るなんて怖くて無理」と思ったが、みんな気さくで優しかった。
20代前半から再び通い、7…