指揮をする山田和樹さん=2021年、英バーミンガム市で
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 世界屈指の伝統と実力を誇るオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は23日、指揮者の山田和樹さん(45)が来年6月、同楽団の定期公演で指揮をすると発表した。日本人がベルリン・フィルを振るのは2022年3月、沖澤のどかさん(36)が急病で降板した芸術監督のキリル・ペトレンコさん(52)の代役を務めて以来。定期公演では11年に佐渡裕さん(62)が指揮して以来となる。

 山田さんは09年、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。現在はモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督兼音楽監督、英バーミンガム市交響楽団の首席指揮者を務めている。

 山田さんは「多くの人の助けや協力なくして、指揮者は音楽を奏でることはできない。感謝を忘れず、今の等身大の自分でやれることをやり尽くしたい」と話している。

 日本人で初めてベルリン・フィルを振ったのは1924年の近衛秀麿で、大戦下の40年まで計7回共演。山田耕筰も37年に自作を振っている。その後も貴志康一、朝比奈隆、岩城宏之、若杉弘、渡辺暁雄、大町陽一郎らが登壇している。小澤征爾さんとは半世紀にわたる蜜月を築き、2016年には名誉団員の称号が贈られている。

 山田さんのコメント全文は以下の通り。

 来シーズンに、ベルリン・フ…

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