お墓のイロハ㊦

 人生の終わりについて考える「終活」。中でも、お墓をどうするかは難しい。先祖や子孫のことを思うと、自分だけで決めていいのか迷うことも多い。そこで、日本石材産業協会が認定する「1級お墓ディレクター」の能島孝志さん(68)に、後悔しないお墓の選び方を教えてもらった。

  • 【連載初回】後悔しない墓選び 公営でも金額に地域差、1級ディレクターのススメ

 ――墓石を撤去して墓地を返す「墓じまい」が増えているようですね

 「団塊の世代」が定年を迎えた平成の半ば以降、墓じまいが増えました。都市部で長く暮らし、遠い郷里のお墓に今さら入って、子どもたちに参ってほしいとは言いにくい。日本のお墓は、家名を刻み、子孫へ受け継ぐ家単位の継承が基本でしたが、少子化で難しくなってきました。

 ――確かに、放置されて雑草が生えたままのお墓を見かけることがあります

 継承者が途絶えたお墓を「無…

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