2032年に地球に衝突する可能性がある小惑星について、衝突確率が0.0013%(2月24日現在)に減少したと欧州宇宙機関(ESA)が明らかにした。衝突確率は一時2.86%まで上がったが、惑星防衛組織が警戒を強める条件「1%」を下回り、衝突する心配はほぼなくなった。一方、月に衝突する確率は1.7%ある。

 昨年末に発見された小惑星「2024YR4」は、32年12月22日に地球に衝突する確率が1%以上あることが今年1月末に判明。衝突すれば、都市に甚大な被害をもたらす大きさ40~90メートルの「シティー・キラー」レベルと推定されている。

 その後、衝突確率は2%台に上昇。ESAによると2月18日には衝突確率が2.86%になった。かつて2.7%の衝突確率があった小惑星アポフィスを上回り、過去20年で最も高い衝突確率を記録した。

 ただ、翌19日には1.39%、20日に0.16%に減り、約1カ月ぶりに警戒レベルの1%を下回った。最新の24日時点で0.0013%となった。

 これは、16回連続でコインの表が出る確率に近い。米航空宇宙局(NASA)も、ESAとは別の手法で0.0027%と計算し、「この小惑星はもはや地球に大きな危険をもたらさない」としている。

 天体衝突の脅威レベルを11…

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