ハート形の地形を持つ冥王星は、衛星カロンを短い「キス」によって捕獲した可能性がある――。米アリゾナ大などの研究チームが6日、ユニークな衛星獲得シナリオを科学誌ネイチャー・ジオサイエンスに発表した(https://doi.org/10.1038/s41561-024-01612-0)。
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冥王星は太陽系の外縁にある準惑星。カロンは冥王星に五つある衛星のうち最大で、半径は冥王星の半分ほどあり、衛星としては非常に大きい。ただ、衛星がどのように形成されたのかよくわかっていない。
氷のようなキス、最大15時間
アリゾナ大のアディーン・デントン博士(惑星地球物理学)らは、従来は流体として扱っていた冥王星とカロンを、実際の組成である氷と岩石の強度を考慮したモデルとして考え、太陽系が生まれた約46億年前の状況をシミュレーションした。
その結果、二つの天体が穏やかにくっつき、雪だるまのような形で一緒に回転し、その後離れていき、今の状態になった可能性が高いことがわかった。デントンさんはこのシナリオを「キスと捕獲」と表現し、キスは最大15時間ほど続いたとみている。
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