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学習指導要領の問題点を話し合う研究者たち=9月8日、東京都千代田区

 新しい学習指導要領の検討が中央教育審議会で本格的に動き出すのを前に、研究者たちが、今の指導要領の問題点と次への課題を議論するシンポジウムを9月8日、上智大学で開いた。「学校や教員を縛り過ぎだ」「内容も詰め込み過ぎでは」といった議論が交わされた。

 主催は同大教職・学芸員課程センターと、研究者たちからなる「学習指導要領のあり方に関する研究会」。

 まず、日大の広田照幸教授(教育社会学)がシンポジウムの趣旨について、「1989年の指導要領改訂以降、一斉授業で知識を詰め込む『昭和の教育』からの脱却を目指した。『覚える教育』から『覚えて活用させる教育』への転換は納得できるが、やるべきことが増えたのに中身は減らず、現場に負荷をかけている」と説明した。

■「大綱的基準」もはや超えて…

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