衆院予算委で、立憲民主党の今井雅人氏の質問に答弁する石破茂首相=2025年2月28日午後3時3分、岩下毅撮影

 高額療養費制度の見直しについて、石破茂首相が28日、2026年と27年の患者負担限度額の引き上げを今秋までに再検討する考えを表明した。ただ、そもそもの見直しの目的は子ども関連政策の財源確保。代わりの財源を探すには難航も予想され、当初案の範囲内での引き上げをせざるをえなくなる可能性もある。

 「受け入れてもらえなかったことは残念」。立憲民主党の野田佳彦代表は同日、衆院予算委員会での石破首相との質疑を、こう振り返った。

 政府が高額療養費の見直し案を決めたのは昨年末。その後、がん患者らから不安の声があがり、国会でも反対論が渦巻いた。なかでも立憲は、凍結を盛り込んだ予算の修正案を提示。野田氏は24日の党大会で「(がん患者らの)命がかかることを決断しないなら、『戦闘モード』に入りますよ」と言及するなど、攻勢を強めていた。

 与党内にも「今夏の参院選に…

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