無料ゾーンにはカフェが新設された=大阪市天王寺区の大阪市立美術館

 大都市を彩る二つの美術館が改修工事を終え、リニューアルを記念する展覧会を開いている。歴史的建造物の大阪市立美術館(大阪市天王寺区)と、戦後建築の巨匠が設計した横浜美術館(横浜市西区)。建設された時期は異なるが、さらに市民に開かれたミュージアムとして新たなスタートを切った。

歴史的建造物を改修 年間300日の開館めざす

 天王寺公園の中にある大阪市立美術館の展示が2年5カ月ぶりに再開した。同館は1936年に日本で3番目の公立美術館として開館。和洋の意匠が施された建物は希少な戦前の美術館建築として、国の登録有形文化財に指定されている。

 今回のリニューアルの目的は、歴史ある美術館を「ひらかれたミュージアム」にすることだ。建物の正面にある大階段を上らなくても入れるように、エントランスとエスカレーターを新設。中央ホールを無料ゾーンにして開放し、日本庭園の慶沢園を望むテラスやカフェをつくった。中央ホール北側にある旧展示室を多目的ホールにし、無料休憩室としても使えるようにした。これまでの1・5倍となる年間300日の開館を目指すという。

巨大なシャンデリアを撤去

 また、歴史的建造物の価値を…

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