大阪大病院(大阪府吹田市)と調剤機器販売会社「ユヤマ」(同府豊中市)は21日、入院していたがん患者2人に、本来投与すべき量以上の抗がん剤を投与していたと発表した。同社の調剤システムのプログラムに不具合があったためという。
病院などによると、2024年2月、消化器がん治療中の60代男性に抗がん剤「ゲムシタビン」を医師が指示した量の1.2倍を投与したことが、薬剤師の監査でわかった。
その後、他の事例も調べると24年1月、血液がんの男性に、指示量の約2倍の抗がん剤「フルダラビン」を3日連続で投与していたことが判明した。
男性は3月上旬以降、過量投与が原因とみられる歩行困難や目が見えにくくなる神経障害の症状が出た。6月には、血液がんが進行し、亡くなった。病院側は、死亡と神経障害との因果関係はないと説明している。
原因となったプログラムは…