父が作った空襲に関するスライドを使って語りかける西田亜希代さん(右)=2024年6月18日午前11時10分、富山県立山町、小西良昭撮影

 10歳で富山大空襲に遭った父を持つ女性が18日、初めて小学校で講座を受け持った。高齢になった父から語り部活動を受け継ぎ、次の世代に戦争の実相を伝え続けたいという。

 「みなさんは何歳?」

 富山県立山町立釜ケ渕小学校の4年生10人に、富山市の西田亜希代さん(54)が語りかける。「9歳!」という声に、「父が空襲に遭ったのと同じくらいの年代ね」と話し始めた。

 父の佐藤進さん(89)は富山市の市民団体「富山大空襲を語り継ぐ会」の語り部だ。20年以上活動し、戦時中の体験を延べ2万人以上に話してきた。この日に向けても、同校の国語の授業の出前講座のため、スライドを準備していた。

語り部の父ではなく、娘が小学生に語ったわけ

 だが2日前に体調を崩し、昨…

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