自民党総裁選で石破茂氏が選出され、最初の営業日となった30日の東京株式市場で、日経平均株価は大幅安となった。「石破ショック」の背景には何があるのか。石破政権は日本銀行の利上げ戦略にどう向き合うのか。ニッセイ基礎研究所・上席エコノミストの上野剛志氏に聞いた。

 30日の株式市場で日経平均株価が大幅安となったのは、27日の自民党総裁選で、金融市場がいったん高市早苗氏の当選を織り込んで円安株高に振れたのが、石破氏の逆転で巻き戻された影響が大半だろう。

 市場は、高市氏が有力とみていた。27日の日経平均株価の終値は4万円弱で、2日間で約2千円上昇していた。27日は決選投票で石破氏が逆転する前に株式市場の取引は終わっていたため、30日の下落幅が大きくなった。

 高市氏は「アベノミクス」の…

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