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昨年11~12月に学力試験を伴う入試を複数大学が実施したことについて、日本私立大学連盟(私大連)は18日、学力試験だけで合否を判定するなら「個別学力検査は2月1日から」とする要項を守るよう加盟校に改めて伝えることを決めた。
東京都内の大学のほか、以前から似た入試を続ける関西の大学にも改善を求めるという。
学力試験を伴う入試は、東京都内にある東洋大と大東文化大が昨年11~12月に2教科で実施。学校推薦型とし、学校長と受験生の名前を書いた推薦書なども提出させたが、学力試験で合否が決まった。併願もできた。
大学入試に関しては、大学や高校の団体でつくる大学入学者選抜協議会の「大学入学者選抜実施要項」で「個別学力検査は2月1日から3月25日までの間」としている。
このため、文部科学省は「ルール違反」として両校を指導したうえで昨年末、全国の大学に順守を求める通知を出した。また同協議会として関係団体に質問を送り、回答を求めた。
両校も加盟する私大連は1月の理事会で協議。「総合型や学校推薦型選抜で基礎学力を把握すること自体に問題はない」としながら、学力試験のみで合否判定することは、そうした選抜の趣旨から外れるという意見が出た。
協議会への回答案としては、加盟校に「(要項記載の)試験期日などの順守」「総合型、学校推薦型、一般選抜の区分の目的に沿った選抜方法となっているかという精査」などを求めることとした。また、基礎的な知識の理解度を測るテストを開発し、12月に実施する提案も盛り込んだ。
回答は、文科省を通じて協議…