今夏、局所的に雷雨が急増している。7~8月に東京で3倍を超えるなど、関東地方では平年の1.6倍の落雷を記録した。落ちた雷で電子機器が故障するなど、被害も相次いでいる。
7月22日夕、東京・多摩地域の立川市にある精密機器メーカー「メトロール」本社に雷が落ちた。ファクスと回線をつなぐアダプターが故障し、受発注が一部できなくなった。復旧直後の24日に再び落雷があり、ファクスがまた不通に。近隣では落雷が相次ぎ、松橋卓司社長は「修理業者もなかなか来なかった」と話す。
22日の落雷は工場やその近辺にもあり、停電などの影響で機械が故障したり、設定が勝手に変わったりした。数十万円かけて主要機械に雷対策のブレーカーを取り付けるという。
「最近は毎日のように夕方雷雨になる。熱帯気候みたいだ」と松橋社長は話す。「精密機械が増えると雷の影響は大きい。機械が故障すれば数百万、数千万円の被害。従来の対策を一気に変えないといけない」
東京3.3倍、埼玉2.8倍 落雷でエアコン故障も
雷を観測する気象会社「フラ…