社―東洋大姫路 十回裏無死満塁、社は内野ゴロを併殺にし、ピンチを切り抜けた=2024年5月3日、明石、森直由撮影
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 (3日、春季兵庫県高校野球大会準決勝 社2―1東洋大姫路)

 今春の選抜大会準優勝の報徳学園を準々決勝で破り、勢いに乗る東洋大姫路。準決勝では、この夏の兵庫大会3連覇を狙う社(やしろ)と対戦し、延長十回タイブレークの末に惜しくも敗れた。

 両校の3番打者の打席が、試合の明暗を分けた。

 延長タイブレークとなった十回表。1死満塁で社の3番打者、西垣琉空(りく)選手(3年)が打席に入った。

 「しっかりコンパクトに振ろう」

 直球を左前打にして、これが決勝点になった。「いつもタイブレークを想定した練習をしているので、自信があった」

 昨年夏の甲子園にも正捕手として出場した西垣選手。試合後に「今大会で優勝して、夏の兵庫大会の3連覇しか考えていません」と気を引き締めた。

 一方で延長十回裏、東洋大姫路は無死満塁の好機を作った。打席には、報徳学園との準々決勝で適時打を放った、3番打者の露本一惺(いっせい)主将(3年)。

 「自分が試合を決める」。しかしスライダーをセカンドゴロにしてしまい、ダブルプレー。「『抜けろ』と願ったけれど…。悔しいです」。

 近畿大会出場をかけて、5日に明石商との3位決定戦に臨む。「1点の重さを痛感した試合だった。一つ一つのプレーを大切にして、強い気持ちで3位決定戦に臨みたい」と気持ちを切り替えていた。(森直由)

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