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国民民主党の玉木雄一郎代表(役職停止中)

 国民民主党は11日、東京都内で党大会を開き、「手取りを増やす」を最重要の政治課題に掲げる2025年度の活動方針案を採択する。政策実現のため与野党を問わず連携する姿勢を示しつつ、今夏の参院選では積極的に候補者擁立を図る方針を明記。先の衆院選での躍進を追い風に「独自路線」を鮮明にした。

 活動方針案は「手取りを増やして消費を拡大し、売り上げを増やし、さらなる賃上げへとつなげていく経済の好循環」の必要性を指摘した上で、「手取りを増やすことが最重要の政治課題の一つであることは明らか」と強調。所得税の課税最低ライン「103万円の壁」引き上げや、ガソリン減税などの実現に「全力で取り組む」とした。

 国会対応などをめぐっては「政策本位で協力できる政党とは与野党を問わず連携し、『対決より解決』の姿勢を堅持する」と明記した。

 参院選に向けては「政策実現の推進力を増していくため、必ず勝つという断固たる決意」を表明。野党候補が乱立すると共倒れの懸念が強まる1人区についても「できる限り擁立を図る」との方針を掲げた。

 議席を4倍の28議席に伸ばした昨秋の衆院選について、24年度の活動報告案では「手取りを増やすことを強く訴えたことに加え、『対決より解決』『改革中道』の一貫した独自路線を進んだことが国民から評価をいただいた」と総括した。活動方針案は「この結果を一時的な風ではなく、強固なものとしなければならない」と指摘し、参院選に向け党の資源を集中投入する考えを強調。ネット上での拡散力の強化策としては、「切り抜き動画」の積極的な制作などを掲げた。

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