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井筒屋本社には開店前から長い行列ができた=2025年2月28日午前9時1分、滋賀県米原市下多良2丁目、平岡和幸撮影

 東海道新幹線やJR北陸線の乗客に長年、愛されてきた「井筒屋」(滋賀県米原市)の駅弁が2月28日で販売を終えた。明治時代に米原駅で売り始め、今年で137年。駅西口の本社前には早朝からファンが行列を作り、別れを惜しんだ。

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滋賀県北部の名産が詰まった駅弁「湖北のおはなし」。唐草模様の紙に包んで販売していた。サイコロの箱の中には口直しのあめが入っている

 午前9時の開店を前に、本社の販売所前にはすでに約40人が並んでいた。シャッターが上がると、次々にお目当ての弁当を購入していた。

 この日販売したのは8種類約600個。一番人気は名物の「湖北のおはなし」(税込み1480円)。鴨(かも)のローストやワカサギの甘露煮、赤カブの漬物など、湖北(県北部)産の素材が詰まっている。「近江牛大入飯」(同)なども次々に売れていく。弁当は、本社と、在来線、新幹線の米原駅構内の計3カ所で販売しているが、午前中ですべて売り切れた。

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井筒屋の弁当を買い求める人たち=2025年2月28日午前9時17分、滋賀県米原市下多良2丁目、平岡和幸撮影

■北海道からの鉄道ファンも…

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