ヤクルトと育成契約を結んだ翔聖
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 プロ野球ヤクルトはこのほど、昨秋のドラフト会議で育成1位に指名した高橋翔聖(しょうせい)(台湾名・徐翔聖(シュウシャンセン)、鶯歌(いんぐ)工商高)と契約を結んだ。登録名は翔聖。台湾籍の父、日本籍の母との間に生まれ、現在18歳。台湾の高校を卒業した後、正式契約に至った。台湾の高校生がドラフトを経て日本球界入りするのは初めてのケースだ。

 6月上旬に東京都内で開かれた記者会見で、翔聖は「どんな球種でも思った通りに投げられることが自分の長所。そこを生かして頑張りたい。なるべく早く支配下登録を勝ち取って、2桁勝利できる投手になりたい」。普段はあまり使わないという日本語で丁寧な口調で話した。台湾・台北市で生まれ、日本での生活は幼稚園の頃の2年ほどだという。

 野球を始めたのは小学5年から。その前にきっかけとなる試合があった。2013年、7歳の時に家族でテレビで見た、第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本対台湾戦だ。延長十回、4時間37分に及ぶ熱戦の末、日本が勝利を収めた試合で「すごい興味がわきました」。

 日本は井端弘和・現日本代表監督や阿部慎之助・現巨人監督、台湾は日本ハムなどで活躍した陽岱鋼や大リーグ・ヤンキースでプレーした王建民さんらが選手として出場していた。

 台湾にもプロ野球があるが…

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