会見する地震調査委員会の平田直委員長=2025年1月15日、東京都千代田区

 政府の地震調査委員会は15日、静岡県から九州沖にかけての南海トラフ沿いでマグニチュード(M)8~9級の地震が30年以内に起こる確率について、これまでの「70~80%」を「80%程度」に引き上げたと発表した。

 地震の発生確率は、過去の地震の発生間隔や直近の地震からの経過年数などから計算しており、毎年少しずつ高まる。今回の見直しは、毎年の数値の更新に伴うもので、南海トラフの震源域に特異な現象が見られているわけではないという。13日に起きた日向灘を震源とする地震について、平田直委員長は「平常時に比べて大きな地震が発生する可能性が、普段よりも高まったというデータは得られていない、と結論づけた」と話した。

 調査委によると、南海トラフ地震の場合は、毎年1%弱ずつ高まっている。複数のシナリオで計算した場合の発生確率が、今年1月1日時点で75~82%となったため、四捨五入して80%程度の表現に見直したという。2018年にも、それまでの「70%程度」から「70~80%」に引き上げられていた。

 また、発生から1年が経過し…

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