中国の小学校周辺で子どもが襲われる事件が相次いでいる。9月には広東省深圳市の日本人学校で男児が刺されて亡くなり衝撃が広がったが、それから1カ月半の間に現地校で少なくとも3件が発生。情報公開が限られ、社会問題として共有されない課題も浮かぶ。
29日午前7時半過ぎ。北京市内の小学校付近では、さすまたや盾を持った警備員が警戒に当たるなか、児童たちが親や祖父母らに付き添われて登校した。校門周辺の路上には20~30人の私服警官が配置され、物々しい雰囲気に包まれていた。
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厳戒態勢が敷かれたのは、前日28日午後の下校時に校門から100メートルほど離れた付近の路上で未成年3人を含む5人が刃物を持った男に襲われる事件があったからだ。SNSの動画などによると、この小学校の児童も被害に遭ったとみられる。
現場は名門校前、周辺には「10億ション」も
10月には市内の幼稚園や小…