北京パラリンピック開会式であいさつをするIPCのアンドリュー・パーソンズ会長=2022年3月4日、北京・国家体育場、柴田悠貴撮影

 開幕まで100日を切ったパリ・パラリンピックには、ウクライナ侵攻を続けるロシアと同盟国ベラルーシの選手が個人資格で参加できる。参加を認めた国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長が今月中旬、取材に応じ、「(昨年9月の)IPC総会の判断。民主的な組織として多数決の判断は尊重されなければならない」と語った。

 2022年3月の北京冬季パラでは、直前に始まったウクライナ侵攻を受け、ロシア、ベラルーシの両国を大会から締め出した。開会式でパーソンズ会長が「ピース(平和を)」と両拳を握って力強く叫んだあいさつは話題を呼んだ。

 両国の排除が決まったのは開幕前日だったため、あいさつの原稿は急きょ書き直したという。「平和への強い思いを伝えたく、開会式という場を生かしたかった」と振り返る。

 あれから2年が過ぎたが、ウクライナ侵攻の終わりは見えない。その中で、両国選手の参加について北京パラとパリ・パラで異なる判断がなされたことについて、パーソンズ会長は是非への言及を避けた。

 代わりに挙げたのは、スポー…

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