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日本銀行の高田創(はじめ)審議委員は19日、仙台市で講演し、企業の賃上げや積極的な設備投資が続けば「一段のギアシフト(速度の切り替え)を進める局面だ」と述べ、追加利上げに前向きな姿勢を示した。日銀が目指す物価上昇率2%の安定的な達成が近づいているとし、先行きは物価の上ぶれへの警戒が必要とした。
高田氏は、利上げの条件としてきた「前向きな企業行動」が昨年以降、続いているとの見方を示した。今後の利上げに向け、賃上げの中小企業や地方への広がりを重視していくとした。
また、賃上げの流れが続くことを背景に、企業が価格転嫁の動きを強めるなどし、物価が上ぶれするリスクも指摘。日銀の金融緩和が過度に続くことで、不動産などの資産価格が上昇する可能性にもふれ、「ギアシフトを段階的に行っていく視点も重要」と話した。
一方で、利上げの時期やペー…