北九州市門司区で見つかった「初代門司駅」関連遺構が、複合公共施設整備で取り壊される方針となったことに対し、世界遺産登録を審査するユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関、イコモス(本部・パリ)は26日、「重大な懸念」を表明した。イコモスの会長名で、北九州市や市議会に取り壊しの中止を求めている。
遺構は1891年開業の初代門司駅(現JR門司港駅)の関連施設とみられ、駅舎外郭の石垣や機関車庫の基礎、れんが壁などが見つかっている。
専門家から「国史跡級」「世界遺産級」などと現地保存求める声が出ていたが、市議会は今月14日、施設整備費や発掘調査費を含む一般会計補正予算案を可決。市が記録を保存した後に取り壊す方針を示していた。
イコモスのテレサ・パトリシ…