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清泉女学院大学・清泉女学院短期大学のキャンパス=長野市
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 長野市の清泉女学院大学(4月から共学化し、清泉大学に変更)が、今月予定していた1学部の一般選抜入試を取りやめ、先月下旬に募集終了を発表したことが分かった。

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 大学側は「昨年中の総合型選抜などで予定人数が満たされたため」と説明しているが、大学入試に関しては、受験生に不利益となる変更をしないとするルールがある。

 文部科学省は「実施を発表した入試の中止は異例。ルール違反ととらえざるを得ない」と問題視し、大学から事情を聴く方針。

 出願前に一般選抜の募集をやめたのは、4学部(うち一つは短大部)のうち、共学化に伴って新設される人文社会科学部。昨年12月23日にホームページで公表した。ほかの学部は出願を受け付けている。

 同大の一般選抜は時期によってA、B、Cと三つの日程があり、最も早いA日程は出願開始が今月6日、試験が31日、合格発表が2月12日。

 大学によると、昨年中に実施した、大学独自の奨学金を給付する特待枠やAO方式からなる総合型や学校推薦型の選抜で同学部2学科の募集人員(計72人)に達したため、募集要項で「計32人プラス若干名」としていた一般選抜の募集をやめた。

 募集終了の発表後に受験生の保護者や高校の進路指導担当者らから数件の問い合わせがあり、「受けようと思っていたのに」と憤る保護者もいたという。

 同大の小池英男事務局長は、「前年度入試が全学部で定数に満たず、今年度は定数充足を目標に高校訪問を繰り返すなど学生確保に注力した」という。「受験生や保護者には申し訳なく思っている。24年内の選抜で優秀な学生が集まり、予定していた定数が満たされる状況になり、一般選抜の扱いを内部で真剣に議論した結果、今回の対応となった。今後、高校などに事情を説明したい」と話した。

 大学入試に関しては、高校や…

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