横関一浩撮影

 落語家の三遊亭王楽さんに、大切にしているものを見せていただきたいとお願いしたら、取り出したのはたくさんのハガキ。大勢の師匠方からいただいたものだと言います。ハガキだけでなく、これまでふれあう機会のあった師匠たちの言葉や、一挙手一投足が勉強になっているのだそうです。来年には「円楽」襲名が決まっています。若い頃は自らを「星の王子様」と称してテレビを席巻し、後年は高座で古典落語をじっくり聞かせた五代目。人気番組「笑点」で桂歌丸と丁々発止のやりとりを繰り広げる一方、「博多・天神落語まつり」をプロデュースするなど落語会の発展に尽くした六代目。そのあとを受けての七代目は、準備におさおさ怠りありません。たっぷりと聞きました。

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 2001年に入門以来、大勢の師匠からおハガキを頂戴(ちょうだい)しました。これはほんの一部です。落語会に勉強しに行って、打ち上げでごちそうになるとお礼状を書きますね。そうすると、こうした返事をくださる。笑福亭鶴瓶師匠はじめ皆さん筆マメで味わいがある立派な字。自分も見習って落語界だけでなく、作家の方や色んな分野で気になった方に手紙を書くようにしています。世界が広がるんです。

 最初に色んな師匠とつながる…

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