兵庫県の斎藤元彦前知事(46)の自動失職に伴う知事選が31日に告示される。斎藤氏自身の職員に対するパワハラ疑惑などが内部告発された問題で、県議会は斎藤氏が「告発者捜し」をした対応に問題があったなどとして不信任決議を可決した。知事選の主な争点は、①斎藤氏による対応の是非②知事の資質③3年間の斎藤県政に対する評価――になりそうだ。11月17日に投開票される。
内部告発文書問題は、県幹部の元西播磨県民局長が、斎藤氏や県幹部らのパワハラなど七つの疑惑を記した文書を作成し、3月に匿名で県議や報道機関に配布したことが発端だった。
文書を自ら入手した斎藤氏は、側近らに調査を指示して元県民局長を告発者と特定。3月の記者会見で告発文書を「うそ八百」、元県民局長を「公務員として失格」と批判し、同月末に予定されていた退職人事を取り消した。元県民局長はその後、県の公益通報窓口に内部通報。県内企業からコーヒーメーカーを受け取ったとされる疑惑では、斎藤氏本人ではないものの、県部長が受け取っていたことが明らかになった。しかし、斎藤氏は5月、「文書の核心部分が事実ではない」などとして公益通報の調査結果を待たずに元県民局長を停職3カ月の懲戒処分とする判断を下した。
告発内容の真偽や経緯を調べ…