試合に敗れベンチ前で相手の校歌斉唱を聞く足寄の選手たち=帯広の森

足寄が十勝地区屈指の好カードで敗れ、北大会への2年連続進出を逃した。相手左腕のキレのある変化球などに散発5安打、1得点に抑えられた。

 守備では3併殺を取るなど堅守をみせたが、昨夏と同カードとなった今回の試合では帯広三条にリベンジを果たされる格好になった。

 原田侑樹主将(3年)は「対策をしてきたが、ここぞというときの1本がでなかった」と振り返った。

 池田剛基監督も「相手投手が予想の上を行く投球だった。だが、選手たちは初回から相手に襲いかかるなど、攻撃的な野球が最後まで出来た。今まで取り組んできたことをグラウンドで表現してくれた」と選手をほめた。

 数年前まで単独出場もままならなかった同校。元プロ野球日本ハムの選手だった池田監督が、2018年に足寄町に同校コーチなどとして任期付職員に採用されて以来、部員が集まってきた。今年は1年生が16人入部し、部員が30人を超えるなど、今や地区の実力校に成長した。

 昨夏の北大会を経験した選手も多く残り、池田監督が小学生時代から見てきた選手もいた。「自信も手応えもあったチーム。勝ちたかった」と、監督は悔しさもにじませた。(中沢滋人)

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