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バスケットボール女子Wリーグに東京から唯一参戦している東京羽田ヴィッキーズが23日、ホームの東京都大田区総合体育館で三菱電機コアラーズを86―76で下し、2部相当のWフューチャーの優勝を決めた。1部に当たるWプレミアへの来季の昇格も決定。激戦を制した選手と、満員のファンで埋まった応援席は涙と笑顔であふれた。
後半開始直後、アクシデントでベンチへ
後半開始直後だった。ヴィッキーズの本橋菜子選手が顔をゆがめて、コート上に倒れ込み、ベンチへ。
東京五輪の銀メダルメンバーで、パリ五輪でも日本代表に名を連ねた「ナコ」はチームの顔。精神的支柱でもある彼女の負傷で会場全体に嫌な雰囲気が漂うなか、チームは徐々に点差を離されていく。
流れを変えたベンチメンバー
流れを変えたのは、ベンチメンバーの奮闘だった。吉田沙織選手がボール運びの起点となれば、洪(ほん)潤夏(ゆな)選手は4本の3点シュートを決めた。イベエスターチカンソ選手もゴール下で体を張って16得点を挙げた。
そして会場をもっとも沸かせたビッグプレーは、第3クオーター終了のブザーと同時に千葉歩選手が決めた3点シュート。「ファンのみなさんと自分たちの思いが乗って、入ったのかな」と振り返った本人は、得点にアシスト、スチールと攻守に躍動した。
チーム生え抜き31歳 涙が浮かんだ
優勝の瞬間をベンチで迎えた…