広島県世羅町の「せらワイナリー」で、赤ワインの仕込みが始まった。町産ブドウを使い、今月末まで続く。
初日の9月27日は、黒ブドウの一種「メルロー」を使って作業した。「除梗(じょこう)破砕機」で約1・6トンのブドウの房から枝を外し、実をタンクに送り込んだ。タンク内で10日間発酵させた後、木樽に移して1年以上熟成させる。この日仕込んだワインは「山のめざめ メルロー」として2026年ごろに発売される。
醸造責任者の橋本悠汰さん(28)は、「今年は猛暑で降水量も少なかったため、ブドウは糖度が高く酸味が少ない。優しい味わいのワインになると思う」と話していた。
白ワインの仕込みは8月末に始まり、すでに終了している。今年は赤白用に合わせて約60トンのブドウを仕込み、6万本を製造する予定だ。(菅野みゆき)