式典で頭を下げる朝鮮半島出身労働者の遺族ら=2024年11月25日午前9時13分、新潟県佐渡市、井上充昌撮影

 世界文化遺産の「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)をめぐり、朝鮮半島出身者を含むすべての労働者のための追悼式に参列しなかった韓国の関係者が25日、同市内で独自の追悼式を開いた。佐渡での朝鮮半島出身者の歴史に光を当てる活動を続けてきた一部の地元住民たちからは、前日に日本側が催した追悼式のあり方に疑問を呈する声も聞かれた。

 25日の韓国側追悼式は、かつて朝鮮半島出身労働者が住んでいた「第四相愛寮」跡で開かれ、韓国の政府関係者や朝鮮半島出身労働者の遺族らが参加した。現地はうっそうと木々が茂り、足元もぬかるむ場所だ。そこに、熊手を持った市議で牧師の荒井真理さん(60)の姿があった。「気持ちよく使ってもらおうと、掃除していたんです」と話し、追悼式の様子を見守っていた。

 荒井さんは金山で厳しい労働…

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