木箱から放たれたトキ=2024年6月4日午前10時16分、新潟県佐渡市、北沢祐生撮影
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 17羽のトキが、新潟県佐渡市の空に放たれた。30回目となる国特別天然記念物の放鳥は、初めて佐渡島の北部で4日に実施された。現在、野生下にいるトキが遺伝子を引き継ぐという、25年前に中国から贈られたつがいの功績をたたえるとともに、参加した人たちは野生復帰がさらに進むことを願った。

 佐渡島北部の小野見地区。海を望む、田植えを終えたばかりの棚田が放鳥場所だ。3月中旬から佐渡トキ保護センターで、野生復帰に向けた「順化」訓練を続けてきた1~3歳の雌17羽を、4回に分けて木箱から放った。

 この日は地区住民や地元の小中学生ら約120人が放鳥を見守ったり、木箱を開けたりした。青空に吸い込まれるように、悠々と住民らの上空を舞う姿に「きれい」の声も。最後は棚田の背後の山へと消えていった。

 佐渡で繁殖させたトキを初め…

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