米供給管理協会(ISM)が発表した昨年12月の製造業総合景況指数は、2カ月連続で活動縮小を示した。年間では2008年以来の大幅な低下となった。
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総合景況指数は2022年通年では10.4ポイント低下。グレートリセッション(大不況)期の08年以来の大幅な下げとなった。
12月は仕入れ価格の指数が9カ月連続で下げ、1974-75年以来の長期低下局面。
新規受注と生産の指数はいずれも縮小を示し、共に2020年5月以来の低水準。需要が一段と軟化していることを示唆した。輸出と輸入の指数も縮小を示した。
12月は製造業の13分野で活動が縮小。木材製品や加工金属製品、化学製品、紙製品で縮小が目立った。一方、活動が拡大したのは一次金属と石油だけだった。
今回発表された指数は、金利上昇と世界的な経済活動減速が製造業を圧迫している状況、および個人消費の傾向が財からサービスに移行していることを浮き彫りにしている。
需要縮小とサプライチェーン問題の緩和により、入荷遅延指数は45.1と、2009年3月以来の水準に低下した。同指数は50を下回ると、入荷期間が短縮していることを示す。
今回の統計で明るい部分は仕入れ価格が引き続き低下したことだ。仕入れ価格指数は39.4と、20年4月以来の低水準となった。
雇用指数は4カ月ぶりの高水準。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Manufacturing Contracts for a Second Month, Prices Ease(抜粋)
(第5段落以降を加え、更新します)