バンク・オブ・アメリカ(BofA)のファンドマネジャー調査によると、投資家は米国株を2005年以来の大幅なアンダーウエートにしている。市場のセンチメントが改善し、投資家は割安な地域の株式を物色しているという。
1月調査の回答者は昨年10-12月(第4四半期)に比べて「弱気度が大きく後退」し、これが医薬品やテクノロジー株、米国株から、新興市場や欧州株、循環株へのローテーションを促したと、マイケル・ハートネット氏らストラテジストが指摘した。
米国株への配分は2023年1月に「急減」し、差し引きで39%のアンダーウエートになっている。英国は15%のアンダーウエート。
インフレの落ち着きと中国の経済再開で、投資家や一部の著名ストラテジストは世界の株式に前向きになりつある。ハートネット氏は今月、「世界を買え」と勧めていた。欧州株は米国株に対して過去最大のアウトパフォーマンスを記録し、新興市場株も年初来で米国のS&P500種株価指数を上回っている。
Source: Bloomberg
それでも、ファンドマネジャーらは経済成長に対するリスクを理由に世界の株式全体をアンダーウエートとし、現金と債券をオーバーウエートとしている。インフレがピークに達する見通しから、短期金利低下の期待が高まっていることを調査は示した。
2020年3月以降で初めて、金融政策は引き締まり過ぎていると回答された。米政策金利は4-6月(第2四半期)に5%でピークに達すると見込まれた。
回答者の半数は今後1年の景気減速を予想したが、世界経済成長についての弱気の度合いはここ1年で最も低かった。中国のゼロコロナ政策撤回を受けてリセッション(景気後退)懸念が弱まった。
調査は今月6-12日にかけて合計運用資産7100億ドル(約91兆5000億円)の運用者253人を対象に実施した。
原題:BofA Poll Shows Investors Most Underweight US Stocks Since 2005(抜粋)