[東京 1日 ロイター] – きょうの東京株式市場で日経平均株価は、強含みの展開が想定されている。米国市場では、雇用コストの伸びが鈍化したことで米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派的なイベントとなるとの警戒感が和らいで株高となり、東京市場でも買いが先行しそうだ。節目の2万7500円を試す場面も想定される。朝方の取引一巡後は、FOMCの結果発表を前に手控えムードが強まるとみられている。
日経平均の予想レンジは2万7300円―2万7600円。
米国株式市場は主要株価3指数が1%超反発して取引を終えた。FOMCの結果発表を翌日に控える中、雇用コストの伸びが鈍化し、インフレ抑制に向けた連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げが効果を示しているとの安心感を誘った。FOMCでは25ベーシスポイント(bp)の利上げを決定すると予想されている。
日経平均は、米株高の流れを受けて買いが先行しそうだ。米ハイテク株比率の高いナスダック総合が上昇しており、半導体関連を中心に支えになるとみられる。心理的節目2万7500円も視野に入る。
一方、買いが一巡した後は模様眺めが強まりそうだ。市場では「節目を超えると売り物が出てくる。節目を抜けてどんどんという感じではないだろう。FOMCの結果をやはり見たいとなるのではないか」(東洋証券の大塚竜太ストラテジスト)との声が聞かれた。
国内の半導体関連や電子部品の企業決算で弱い見通しが示されており、関連銘柄群の上値を抑制する要因になりかねないとの警戒感もくすぶる。前日には、レーザーテックが受注高予想を、TDKは業績見通しを、それぞれ下方修正した。
きょうは米国でFOMCとFRB議長会見が予定されるほか、1月ADP全米雇用報告、1月ISM製造業景気指数が発表される。中国では1月製造業PMI(財新)やユーロ圏1月消費者物価指数の発表がある。
企業決算は、国内で日立製作所、キーエンス、野村ホールディングス、米国ではメタやTモバイルなどの発表がある。
前営業日終値 昨年来高値 昨年来安値
日経平均 27327.11 29388.16 24681.74
-0.39 2022/01/05 2022/03/09
シカゴ日経平均先物当限 27490(円建て)