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 「天国に一番近い島」の呼び名で知られる南太平洋の仏領ニューカレドニアで14日未明、暴動が発生し、商店の略奪や工場、車両の放火が相次いだ。仏政府は同日夕から現地の住民に対して夜間の外出禁止令を出したが、暴動は同日夜も収まらず、事態の拡大が懸念されている。

 観光の拠点になっている中心都市の南部ヌーメアやその周辺では13日夜から14日未明にかけて暴動が始まった。仏政府はヌーメアを含む主要都市で同日午後6時から夜間の外出禁止令を発令し、治安部隊を増員して警戒を強化した。

 しかし、ダルマナン仏内相によると、同日夜から15日未明にかけても暴動が発生。2日間で80カ所を超える工場や会社が燃やされたほか、警察官70人以上が負傷し、逮捕者は80人を超えた。

 仏公共放送によると、現地の国際空港は少なくとも16日まで閉鎖されることが決まった。SNS上では、商店に略奪に入る若者や大きな炎を上げて燃える現地の建物、警官隊と衝突する集団の映像などが拡散している。

 暴動のきっかけは、仏政府が…

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