宮城県気仙沼市の東日本大震災遺構・伝承館で語り部ガイドをする中学生が、SNSで動画の配信を始めた。台本作りから撮影、ナレーション、編集まで、全てを手がける。東日本大震災から13年10カ月がたち、伝承の担い手が少なくなる危機感がきっかけだ。
「ここは3階の教室です。この車はベランダを突き破ってここまで流れてきたものです」。1本目の動画の冒頭では、元々、気仙沼向洋高校だった遺構の内部を紹介し、映像は急に別の部屋に移る。「ここは送信練習室という部屋です。この部屋にも外から流されてきた物があります。何でしょうか?」
①松の木、②バイク、③サメの死骸、④電信柱の一部。いきなりクイズだ。
「若い世代、もっと伝承に興味持って」
正解は――。「伝承館に来て…