中国の何立峰(ホーリーフォン)副首相は21日、ベッセント米財務長官とオンラインで協議し、トランプ米大統領による対中追加関税などに「深刻な懸念」を表明した。中国国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。

 両者は米中の経済・貿易関係の重要性については認識が一致し、お互いが重視する問題について意思疎通を継続することを確認。そのうえで中国側は、トランプ政権の対中関税強化に対して深刻な懸念を表明したという。

 米財務省によると、ベッセント氏は中国の麻薬対策や経済上の不均衡、不公平な政策への「深刻な懸念」を伝えた。米国の国家安全保障を守る通商・経済政策を追求すると主張したという。

 米政権は今月4日、中国からの輸入品に対して10%の追加関税を発動。中国も10日から、報復措置として米国から輸入する石炭や液化天然ガス(LNG)などに最大15%の追加関税を課している。トランプ氏は選挙期間中、すべての中国製品に60%の関税を課すと主張しており、さらなる対中関税引き上げの可能性もある。

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