警察が「ロボットを使った容疑者の殺害」を可能にすることを目指している – GIGAZINE

0
5

メモ



近年は警察によるロボットの導入が物議を醸しており、非営利組織の電子フロンティア財団は「警察に武装ドローンや武装ロボットを持たせてはいけない」と警告しています。そんな中、サンフランシスコ市警察がサンフランシスコ市の市議会に相当する監理委員会に提出した新たなポリシーの草案に、「ロボットを使用した容疑者の殺害」を許可する文言が含まれていることが報じられました。

SFPD authorized to kill suspects using robots in draft policy – Mission Local
https://missionlocal.org/2022/11/killer-robots-to-be-permitted-under-sfpd-draft-policy/


San Francisco police consider letting robots use ‘deadly force’ – The Verge
https://www.theverge.com/2022/11/23/23475817/san-francisco-police-department-robots-deadly-force

San Francisco votes on lethal force for police robots • The Register
https://www.theregister.com/2022/11/24/san_francisco_lethal_robots/

カリフォルニア州では2021年に可決された「AB481」という州法のため、警察が所有する軍用兵器について在庫・必要なコスト・使用方法・前年の配備状態について毎年報告することが義務づけられています。これに関連し、サンフランシスコ市警察は軍用兵器の使用に関する新たなポリシーをとりまとめることとなり、過去数週間にわたり精査が行われてきたとのこと。

当初、警察が用意したポリシーにはロボットの使用に関する文言は含まれていませんでした。そこで、管理委員会の議長を務めており、ポリシー策定に携わった規制委員会のメンバーでもあるアーロン・ペスキン氏は「ロボットはいかなる人間に対しても力を行使してはならない」という文言を入れ、サンフランシスコ市警察のロボット使用を制限しようとしました。

ところが、ポリシー草案の(PDFファイル)アーカイブを見るとペスキン氏が提案した文言が警察によって打ち消され、代わりに「ロボットは一般市民や警察官の生命が失われる危険が差し迫り、サンフランシスコ市警察が利用できる他の武力行使の選択肢を上回る場合にのみ、殺傷力のある武力行使の選択肢として使用されます」という文言が挿入されているのがわかります。


規制委員会はサンフランシスコ市警察が修正したポリシー草案を承認し、2022年11月29日から管理委員会に提出される予定です。ペスキン氏は、「サンフランシスコ市警察が提出した当初のポリシーには、ロボットが致命的な力を展開できるかどうかについて沈黙していました」とコメント。サンフランシスコ市警察は新たなポリシーについて、「致命的な力の行使が唯一の選択肢であるシナリオが存在する」と主張したため、ポリシー草案を承認したと述べています。

サンフランシスコ市警察は記事作成時点で17台の遠隔操縦ロボットを所有しており、そのうち12台が機能する状態だとのこと。ロボットは主に爆発物や危険物の処理などの用途で設計されていますが、その中の1台である「Remotec F5A」というロボットは、2016年に5人の警察官を射殺した銃撃犯を爆殺するために使用されたものと同モデルです。

ダラス警察、銃撃犯をロボットで爆殺「白人を殺したかった」 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3093402


また、10月にはカリフォルニア州オークランドの警察が、ノースロップグラマン製の爆発物処理ロボット「Andros Mark 5A-1」にショットガンを搭載可能にすることを計画していると報じられました。なお、オークランド警察は批判を受けて、ロボットを使用した人間の殺害を可能にする文言をポリシーから削除しましたが、将来的な認可をあきらめていないとのこと。

「殺傷能力のある武装を警察がロボットに装備させようとしている」という主張 – GIGAZINE

by Shai Barzilay

サンフランシスコ市警察のEve Laokwansathitaya氏は海外メディアのThe Vergeに対し、もともとサンフランシスコ市警察は一般市民や警察官の命が失われるリスクが迫っている場合、致命的な力の行使が認められていたと指摘。ロボットが殺傷力のある武器を行使する状況は極めてまれで例外的なものであり、何らかの具体的な計画は存在しないと主張しています。

一方、サンフランシスコ・ベイエリア市民権弁護士委員会の上級弁護士であるTifanei Moyer氏は、「警察がロボットを使い、裁判も審理もなしに市民を処刑可能かどうかを議論するような、ディストピアの未来に私たちは生きています」「これは正常ではありません。法律の専門家や一般市民は誰一人として、これが正常であるかのように思ってはいけません」と述べました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください