英国、EU離脱の再考始まる-「反対」「間違っていた」が調査で半数超 – Bloomberg

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英国は欧州連合(EU)離脱を巡り何年にもわたって分断や激論を続けている。それでもまだ、議論は尽きない様子だ。

  EU離脱方針を決めた国民投票から6年以上が経過した。英国は長引く不況や深刻な生活費危機、労働者不足に直面している。先週の秋季財政報告では、何年にも及ぶ増税と公共支出削減が続く見通しが示された。

英国すでに景気後退とハント財務相、大規模増税・支出削減発表 (1)

  見通しの暗さは、英与党・保守党が極度に避けてきたEU離脱を巡る議論の再開へとつながった。英サンデー・タイムズ紙は先週末、スナク政権高官らがEUとのより緊密な「スイス型の関係」を模索しつつあると報じた。この記事は、英国がEU離脱で手に入れた規制上の自由を損なうものには一切反対する強硬派の怒りを買った。

Lagging Behind

UK living standards are below where they were before the referendum

Source: OECD


 

  ハント財務相は非公開の場で、英国はEUとより緊密な通商取引を模索する必要があると発言したことがある。ハント氏の考えをよく知る複数の政府高官が明らかにした。これはサンデー・タイムズの報道と同様の趣旨だ。ただ高官の1人は、ハント氏の発言は軽率だと批判した。

  ハント氏の報道官はコメントを避け、同氏を知る関係者はハント氏の見解はメディアによって過度に解釈されていると語った。

  それでも同氏の発言のトーンは、EU離脱に対する市民の姿勢の変化を反映している。英国の選挙に詳しいストラスクライド大学のジョン・カーティス教授(政治学)が監督した新たな世論調査によれば、EU離脱への反対は英国民の57%に上った。賛成は43%。ユーガブは先週、EU離脱は間違っていたとの回答者が56%と、これまでの最高に上昇したことを示す調査結果を発表した。離脱に賛成票を投じた人の約19%は、その決断を今は後悔しているという。

 

  カーティス氏は「EU離脱の支持は徐々に、緩やかに崩れている」と話した。さらに12年も続く保守党政権はもはや単に市民に飽きられ、人口動態の問題にも直面していると指摘する。「18歳で有権者に加わる若者の間ではEU寄りの人が多い」と同氏は述べた。

  国民投票で離脱を支持したスナク首相は21日、「私が政権を率いる間はEUの法律に準拠するような欧州との関係を英国が模索することは一切ない」と言明し、規制面の自由は「EU離脱による重要な機会だ」と論じた。

  だが、首相の主張にあまり同意していない者もいる。クラーク前住宅・地域社会相は他の保守党議員に宛てたワッツアップのグループメッセージで、EU市場へのアクセス確保による経済的な恩恵を得るため、英国とEUの規則を一致させたいとの「長年の願望」が英財務省にはあると説明していた。ブルームバーグはこのメッセージを確認した。

英国とEUの関係について話すスナク首相

Source: Bloomberg

  2019年の総選挙で当選した保守党議員の多くは離脱支持派で、25年1月までに行われる予定の次回総選挙前に英国側からEUに新たな提案が行われる公算は小さいと、複数の同党議員は述べた。スナク首相がそうしようとすれば、対EU強硬派議員は首相追い落としを図るだろうと議員の1人は語った。

  だが、強硬派は先月の党首選で誰を首相に推すかを巡っても一致できず、かつてほどの勢力はない。

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