26日の米ニューヨーク外国為替市場で、円相場が一時、1ドル=158円台まで下落し、約34年ぶりの円安ドル高水準を更新した。日本銀行の金融政策決定会合とその後の植田和男総裁の会見を受けて、東京市場で156円台に下落。政府と日本銀行による為替介入がないことから、その後も勢いは止まらず、さらに円安が続いた。
日銀は26日の決定会合で、現状の金融政策を維持した。植田和男総裁は会見で、円安が「基調的な物価上昇率に今のところ、大きな影響を与えているわけでない」と発言した。当面は緩和的な金融政策が続くとの見方から円安ドル高が進んだ。
さらに、米国東部時間26日朝(日本時間26日夜)に発表された米国の物価指標が市場予想を上回ったことなどで、米国の高金利が長期化するとの見方が拡大。ニューヨーク市場で一段と円安が進んだ。(ニューヨーク=真海喬生)