実機と同じ大きさで製作された戦闘機「飛燕」のレプリカ=岡山県浅口市金光町須恵
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 旧日本陸軍の戦闘機「飛燕(ひえん)」の実物大レプリカを、岡山県倉敷市内のオートバイ部品販売会社などが製作した。同社が入手した実機を元に精巧に再現。同県浅口市内に展示場を設けて公開している。当時の技術力の高さとともに、戦争がもたらす悲惨さや平和の大切さを伝える場にしたいという。

 飛燕は川崎航空機工業(現在の川崎重工業)が戦時中に約3千機を製造。特攻にも使われ、現物がほとんど残っていないという。オートバイの部品製造や旧車のレストアを手がける「ドレミコレクション」の武浩社長(59)が、2017年にネットオークションで見つけた。

レストア技術いかし3年かけ完成 コクピット搭乗も可能

 オーストラリア人の所有者が「日本に帰したい」と出品。これを1500万円で落札し、同年に「帰還」を実現させた。パプアニューギニアのジャングルに不時着し、戦後発見された機体と判明した。製造から約80年が経過し、残骸のような状態。弾痕が生々しく残る。

 武さんはオートバイの部品開…

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