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パンダ舎内で輸送箱に入れられたリーリー=2024年9月29日、上野動物園、東京動物園協会提供
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 上野動物園(東京都台東区)のジャイアントパンダ、リーリー(オス)とシンシン(メス)が29日、返還先の中国へ向けて出発し、無事到着した。

 2頭は午前4時ごろ、トラックに載せられて園を出発し、成田空港からチャーター便で中国へ向かった。園によると、普段は寝ていることが多い早朝の時間帯だったが、普段と変わらずにササを食べて落ち着いた様子だったという。

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 パンダは20歳を過ぎると高齢とされ、19歳の2頭も高血圧など健康上の問題が見られるようになった。今後は「中国ジャイアントパンダ保護研究センター」で過ごす。

 2頭は2011年2月、一時パンダが不在となっていた上野動物園にやってきた。翌月に東日本大震災が発生し、公開が延期になったが4月の公開初日には多くの人が訪れた。2頭の間には17年にシャンシャン(メス)、21年には双子のシャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)が誕生。シャンシャンは23年2月に中国に返還され、園にいるのは双子パンダだけになる。(伊藤あずさ)

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