大阪府立病院機構が運営する大阪急性期・総合医療センター(大阪市)の発注工事をめぐり、受注業者の選定で便宜を図った見返りに現金250万円を受け取ったとして、大阪府警は20日、機構職員の浜口建治容疑者(51)=同府泉大津市=を収賄の疑いで逮捕し、発表した。
また、浜口容疑者に現金を渡したとして、リフォーム業の竹内善隆容疑者(41)=同府泉南市=を贈賄の疑いで逮捕した。府警は2人の認否を明らかにしていない。
捜査2課によると、浜口容疑者は同センターの発注工事の業者選定などを担当していた2023年7月1日、介助浴室工事などの随意契約で有利な取り計らいをした謝礼と知りながら、竹内容疑者から現金250万円を受け取った疑いがある。機構は地方独立行政法人で、職員は「みなし公務員」にあたる。
竹内容疑者は23年2月以降に同センターから10件以上、総額で2千万円以上の工事を随意契約で受注していたとされる。2人は10年ほど前に知り合ったとみられるという。
浜口容疑者は24年4月から機構が運営する別の病院に勤務していた。機構本部事務局は「事実が確認でき次第、厳正に対処する」とコメントした。(高井里佳子、小島弘之)