東京ヤクルトスワローズに異色の新人が入団した。昨秋の育成ドラフトで1位指名した根岸辰昇(たつのり)(24)は、米国の3大学でプレーした〝逆輸入〟選手だ。

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ヤクルトの根岸辰昇

 新人の合同自主トレが始まって10日ほど。快晴の戸田球場で根岸は「きついですね。走る量がアメリカより多くて少し疲労がきています」と苦笑い。それでも「けがもなく、充実しています」と言った。

 神奈川・慶応高では3年の時に第100回全国選手権に出場した。1学年下で4番の広瀬隆太(現ソフトバンク)に続く5番を打ち、2試合連続で打点をあげる活躍だった。

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2018年の全国高校野球選手権大会2回戦の高知商戦で適時打を放つ慶応・根岸

 卒業後、米国の大学を選んだのは、高校で打撃不振だった時に、米マイナーリーグでプレーした経験のある根鈴(ねれい)雄次氏の指導で道が開けたことがきっかけという。「教わり始めてから一気にバッティングが伸びて甲子園でも5番を打てた。アメリカに自分の可能性を感じた」。根鈴氏は4年前にパ・リーグの本塁打王に輝いた杉本裕太郎(オリックス)らの指導でも知られる。

 米国では2年制のオレンジコ…

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