ボーネルンドの中西みのり社長=2024年9月13日午後0時15分、東京都渋谷区神宮前1丁目、中村英一郎撮影

【楽問(がくもん)のススメ】

学校、趣味、学び直し……。「学ぶ」「教える」の現場にいる方に取り組みや魅力を聞きます。今回は、世界の教育玩具などの輸入販売や、「キドキド」などの遊び場開発事業を行うボーネルンド(東京都渋谷区)の中西みのり社長です。

 英国の大学で建築デザインなどを学び、1999年に入社しました。輸入商品のバイヤーとして世界を回り、遊び場の企画開発にも携わってきました。

 私たちは「おもちゃ」とか「玩具」という言葉を使いません。「あそび道具」と言います。主役は子ども。「遊びたい」という意欲があり、そのために使われる生活の道具、という考え方です。ここに私たちのルーツがあります。

「なぜそれを作ったのか」を大切に

 輸入を検討する際は、「作り手がなぜそれを作ったのか」を大切にします。この道具は、子どもの成長に、どう役立てようと願って作られたのか。その役立ち方が「日本の子どもたちにも必要だな」と思えたら、輸入を決めます。

 たとえば、2008年から日本で販売しているボブルス社の商品は、日照時間が短く外で長く遊べないデンマークで、「室内でも大きな音を出さずに、のびのびと遊んでほしい」との思いで作られた、クッション性に優れた商品です。マンションに住む子どもが多い日本でも、きっと楽しんでもらえるだろうと輸入を決めました。

 遊び体験の繰り返しで子どもは成長します。ボーネルンドが運営する室内遊び場「キドキド」にあるカラーボールのプールも、その一つ。水の中で泳ぐような体感やボールを投げることなど、成長に応じて多くの動きが発生するようにしています。

強制すると遊びじゃなくなる スタートは「楽しい」

 「頭がよくなる玩具はどれ?」ですか。

 わかります。気持ちはわかり…

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