2025年春夏の新作を発表するパリ・メンズファッションウィーク(パリ・メンズコレクション)が18日、フランス・パリで始まった。世界各国からおよそ70のブランドが公式参加し、ショーやプレゼンテーションでオリジナリティーにあふれた新作を発表する。
初日に開かれたルイ・ヴィトンの会場は、エッフェル塔にほど近いユネスコ本部(ユネスコ・ハウス)。NCT 127のYUTAさん、俳優の赤楚衛二さんら多数のゲストが来場した。
米国のミュージシャン、ファレル・ウィリアムスが手がける3度目のシーズンテーマは「LE MONDE EST ●(Aに`(重アクセント)付き)、A VOUS(世界はあなたのもの)」。伝統柄の「ダミエ」をベースに、様々な肌の色を表現したスーツやワークウェアのスタイルを提案した。オーケストラによる生演奏は、「地球に共存する人類をたたえる」というコレクションにぴったりの荘厳さを演出していた。
前シーズンから公式枠で参加する日本のブランド「オーラリー」は、かちっとしながらもどこかリラックスムードの漂うシルエットが目を引いた。デザイナーの岩井良太は「公園でひと息つくような、日常の一瞬を切り取りたかった」。仕事に向かう途中や散歩中など、いろいろな場面にいるキャラクターを想定したといい、テーラードからプレッピー、ビンテージまで幅広いスタイルを上質な素材で表現した。
キディル(末安弘明)は、贖罪教会を会場に、LAが拠点の「ホラー」とコラボした新作をみせた。
非公式では、日米で展開する日本の新ブランド「バウルズ」がパリ工芸博物館でプレゼンテーション。「春夏秋冬」をテーマに国産にこだわった45型を披露した。デザイナーの八木佑樹は「素材が良いという声も聞けて、手応えを感じている」と話した。
期間は23日までの6日間。日本からは「コムデギャルソン」や「ヨウジヤマモト」「サカイ」など計17の人気ブランドが公式参加する。
朝日新聞デジタルのファッション特設ページ(https://www.asahi.com/special/fashion/)では、各ブランドの新作発表のライブ配信や、関連記事などを掲載します。(パリ=松沢奈々子)