ブラジルで開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が19日、閉幕した。ロシアのウクライナ侵攻を巡る各国の立場の違いが改めて顕在化し、ロシアを非難したい米欧の前にグローバルサウス(新興・途上国)が立ちはだかる構図が鮮明になった。トランプ次期米政権の発足を前に、バイデン大統領の求心力低下も顕著に表れた。
- G20サミット、異例の初日首脳宣言発表 昨年同様ロシア批判はなし
「米国はウクライナの主権と領土の一体性を強く支持している。このテーブルにいる全員もそうすべきだ」
任期最後のG20に出席したバイデン氏は、18日の全体会合で、ウクライナ支援の重要性についてそう呼びかけた。念頭にあるのは、ウクライナ支援に懐疑的で、侵攻の「早期解決」を訴えるトランプ氏の復権が迫っていることだ。
G20の前日17日には複数…