体操の全日本個人総合選手権で平均台の演技をする杉原愛子=西岡臣撮影
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 スポーツ界では、性的な目的で選手が撮影され、画像が拡散される被害が後を絶たない。露出の多いユニホームを着る競技がターゲットになりやすい。ハイレグのレオタードの着用が慣例になっている女子体操では、現役選手の杉原愛子(24)=TRyAS=が新たな選択肢を示している。名付けて「アイタード」。自ら着用して競技に支障がないことを示しながら、リオデジャネイロ、東京に続く3大会連続の五輪出場を目指した。(内田快)

 パリ五輪の代表最終選考会となるNHK杯(5月16日開幕)で、杉原は1人だけ股下まで生地がある衣装で戦った。「ハイレグやったら下着が出ていないかなという競技以外のストレスがあったが、その心配がなくて、競技に集中できる」

 体操を始めたときから、試合の衣装はハイレグしかないものだと思っていた。小さい頃は抵抗感はなかった。だが、思春期に入ると「下着やナプキンが見えていないか」などと周囲の目が気になりだした。

 練習中はレオタードの上からショート丈のスパッツを着用している選手が多い。なぜ試合だけはだめなのだろうと思うことはあった。ネット上の掲示板で性的な話題として自らの画像が扱われたり、SNSでひわいなメッセージが送られてきたりすることもあった。

 「人それぞれ思うことはしょ…

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