ITセキュリティーアナリストの青山桃子さん

 パソコンが乗っ取られたり、データが盗まれたりするサイバー攻撃が年々増えています。7月には、世界中で「ブルースクリーン問題」といわれたパソコンのシステム障害が起きました。

 ネットワークでつながった社会にひそむリスクにどう向き合えばいいのか。「ホワイトハッカー」としてセキュリティーの啓発活動をしている青山桃子さんに聞きました。

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 サイバー攻撃は、世界的に年々増えています。昔は愉快犯のような攻撃者が多かったのですが、最近は金銭目的の傾向が強くなり、企業が狙われやすい。個人を狙う場合も、それを足がかりに企業や組織から金銭を奪おうとします。

 攻撃の手法も巧妙になっていて、個人のパソコンがウイルスに感染してもすぐにはわからない。知らないうちにサーバーや重要情報にアクセスされて、被害が広がります。今は、ほとんどのパソコンがネットワークに常時接続していますから、ネットワーク全体が攻撃の対象なのです。

 7月に、世界中でウィンドウズが停止する「ブルースクリーン問題」が起きましたが、セキュリティーソフトの不具合が原因でした。さまざまなシステムがつながっているので、一つのトラブルの影響が一気に世界中に広がってしまいかねません。セキュリティーソフトは一種のインフラですから、障害が起きると影響が大きい。また、クラウドサービスは非常に便利ですが、クラウドの大元で障害が起きたり、攻撃を受けたりすると、すべてのユーザーが影響を受けます。

 では、一般ユーザーはどうす…

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